研究紹介:3DCG心臓Viewer「MacroView」
概要
先天性心疾患を有する心臓病理検体のボリュームデータを,医学教材として活用するための,リアルタイム iPad 3DCG心臓viewer「MacroView」を,株式会社サイアメントと開発しました.
このムービーは「MacroView」がiPad上で動作する様子です(制作:株式会社サイアメント).
病理検体は医学教育において必要不可欠です.しかし,病理解剖実施数が世界的に減少する一方で,既存検体も経年による劣化が進み,このままでは貴重な検体が永遠に失われかねないという危惧があります.
心臓病理検体について,豊富な典型例と先天性心疾患を含む希少例を多数有する国立循環器病研究センターと共同で,ホルマリン固定された病理検体をボリュームデータ化するための最適なMRI撮像シーケンスを見出すとともに,得られたボリュームデータを医学教材として活用するためのビューワを,サイエンスCGプロデュースを専門とする株式会社サイアメントさんに制作いただきました.
心臓病理検体ボリュームデータ化の手法確立とビューワ開発により,貴重な検体が永遠に失われることを防ぎ,医学教育に活用されることを目指しています.
制作にかけた思いや機能の詳細については,株式会社サイアメント代表取締役 瀬尾拡史氏のブログをご覧ください.
詳細記事
- 株式会社サイアメント代表取締役 瀬尾拡史氏のブログ
- CGWORLD.JP 2017年3月22日掲載: iPad上でインタラクティブかつリアルタイムに操作可能な3DCG心臓viewer「MacroView」発表(サイアメント)
論文・発表
- Construction of Computational Cardiac Model with Congenital Heart Diseases based on Isolated Human Hearts – Progress Overview FY2016 –
Ryo Haraguchi, Yoshiaki Morita, Taka-aki Matsuyama, Hatsue Ishibashi-Ueda, Hirofumi Seo
The 3rd International Symposium on Multidisciplinary Computational Anatomy 2017年3月9日
Proceedings of the 3rd International Symposium on Multidisciplinary Computational Anatomy, pp.217-219
Acknowledgment
- 文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「医用画像に基づく計算解剖学の多元化と高度知能化診断・治療への展開」(多元計算解剖学)
- ユーザヒアリング協力者
- 滋賀医科大学 芦原 貴司 先生
- 滋賀医科大学 中谷 仁 先生
- 静岡県立こども病院 芳本 潤 先生
- 国立循環器病研究センター 黒嵜 健一 先生
- 医療法人経和会 難波医院 難波 経豊 先生